分析例
1 聖書を読んで釈迦を思い虚無の生活から転機が訪れる場面。
2 この小論では、「道ありき」執筆時の三浦綾子の脳の活動を「虚無とうつ」と考えているため、意味3の思考の流れ、虚無のありなしに注目する。
3 意味1の喜怒哀楽のうち喜楽は、聖書を渡した前川正との愛情につながる。
4 意味1 ①喜②怒③哀④楽、意味2 ①視覚②聴覚③味覚④嗅覚⑤触覚、意味3 ①虚無あり②なし、意味4振舞い ①直示②隠喩③記事なし
5 疾病脳(虚無でうつ) ①ある②なし、健常脳(うつから回復) ①ある②なし
テキスト共生の公式
ステップ1:意味1、2、3、4を合わせて解析の組「虚無と愛情」を作る。
ステップ2:うつ病の精神症状から「虚無とうつ」という組を作り、解析の組と合わせる。
A:③哀+①視覚+①虚無あり+①直示という解析の組を、うつ病の精神症状からなる虚無でうつあり+うつから回復なしという組と合わせる。
B:③哀+①視覚+①虚無あり+①直示という解析の組を、うつ病の精神症状からなる虚無でうつあり+うつから回復なしという組と合わせる。
C:①喜+①視覚+②虚無なし+②隠喩という解析の組を、うつ病の精神症状からなる虚無でうつなし+うつから回復ありという組と合わせる。
D:①喜+①視覚+②虚無なし+②隠喩という解析の組を、うつ病の精神症状からなる虚無でうつなし+うつから回復ありという組と合わせる。
E:④楽+①視覚+②虚無なし+②隠喩という解析の組を、うつ病の精神症状からなる虚無でうつなし+うつから回復ありという組と合わせる。
結果 表2については、テキスト共生の公式が適用される。
花村嘉英(2020)「三浦綾子の『道ありき』の執筆脳について」より